2007年8月27日月曜日

ライオン、殺虫剤「バルサン氷殺ジェット」を自主回収

 ライオンが、殺虫剤「バルサン氷殺ジェット」を自主回収、販売禁止することになった。殺虫剤の革命的製品であっただけに、私は、販売中止は非常に残念なことだと思う。

 本製品の特徴は、殺虫剤最大の欠点である、「虫は死ぬが、人体には有害ではないのか?」という疑念に対する明確な回答だ。生物に対する有害成分が一切入っていない殺虫剤は、まさに革命児。虫に吹きかけることで瞬間的に凍らせて仮死状態にするのだ。販売以来、驚異的な売り上げをみせていたのは、消費者が支持してきた証である。
 ところが、殺虫剤の噴射剤が可燃性ガスであったために、引火事故が複数発生してしまった。消費者の視点では、「氷殺」という言葉から、火が付くとは想像だにできず、大量に噴射してしまうことで換気が間に合わず引火してしまったのだ。
 もちろん、製品が原因となる事故があってはならないことは、製品開発の前提である。PL法に抵触する可能性もあるだろう。
 しかし、可燃性ガスを利用したスプレー製品は、他にも沢山あるのだ。また、製品の注意書きもきちんとなされていたのである。要するに、製品固有の問題とは言いきれないのである。

 根本的な解決策としては、可燃性ガスを使用しない方式を追求すべきだが、CMや製品に添付する警告文の改善で消費者へ喚起することにより、対応する道もあったのではないか。これだけ魅力的な製品が失われてしまうのは、消費者にとって非常に残念なことだ。

0 件のコメント: