2007年12月17日月曜日

銀河鉄道999のDVD(TVアニメ版)、第108話まで見終わる

 10月から銀河鉄道999のDVD(TVアニメ版)を見続けてきたが、遂に第108話まで到達。残るDVDは1枚(No.19)のみ。
 ここのところ、ネタ切れ気味なのか、少々シナリオに不満というか薄っぺらさを感じていたのだが、第105話「若き戦士の伝説」はとても素晴らしかった。いよいよ、物語は終盤へという雰囲気が、台詞の一つ一つに醸し出される。鉄郎が城から落ちる時の、メーテルのあの悲しい眼差しと鋭い叫びが心に刺さる。ここまで見てきた中では1・2位を争う名シーンだった。


 ますます、残りの回を見るのが楽しみになってきた。と同時に見るのが怖くなってきた。いつか終わり(メーテルとの別れ)がやってくるのだから。

(以下、ネタバレ)












 まず冒頭の、謎の男が「メーテル、おまえの<魂胆>は分かっている」と指摘する部分だが、まるでメーテルが悪人扱いである。メーテルの悲しい顔から、メーテルの背負う<重責>と、その<重責>を遂行すべきなのかどうかという、メーテルの心の葛藤が垣間見える。見ていて、私の心も葛藤で張り裂けそうだ(・・・言い過ぎ)。また、鉄郎が城から落ちそうなときにメーテルが助けようともせず、逆に「それでも機械の体になるの?どうなの鉄郎?答えなさい!」と畳みかけるように叫ぶ姿は、まるで虎が子を谷に突き落とすかのようである。結末を色々想像させるのに十分だ。やはり、メーテルは鉄郎に機械人間になってほしくない、そう心から願っているのだ。鉄郎は、母との誓いを守り機械人間になるのか? 鉄郎は、本当に今も心の底から機械人間になることを望んでいるのか? そして、そもそもメーテルは何者なのか? 未だ回収されない伏線がいよいよ紡ぎ始める・・・

 一方、メーテルがうつ状態で暗闇から現れるシーンは、普段のメーテルとの差が激しくて新鮮。「すぐに死刑よ!」などと吐き捨てる「投げやりなメーテル」というのも、ツンデレっぽくてたまには良い(何が良いんだかって?)。

 本当に夢の出来事だったのだろうか。もしかしたら、石像の弾痕が示唆している通り、2人は霧の中から過去へ戻ったのかもしれない。色々と伏線が豊富で考えさせられる、極めて良いシナリオだ。放送当時、とても子供向けに制作されたものとは思えない。深い。


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