2007年12月24日月曜日

銀河鉄道999(TVアニメ版)、時を超え、遂に見終える

 私が銀河鉄道999に出会ったのは、小学生の頃である。当時のTVアニメの内容は全く覚えていない。唯一思い出せるのは、メーテルの絵が入った水筒を持っていたことである。

 本日、遂に銀河鉄道999(TVアニメ版)全113話を見終えた。まるで自分自身が長い旅を終えたかのように感慨深い。泣いた。メーテルは、まさに青春の幻影だった。、メーテルは、子供の頃の記憶そのままだった。今、遙か時を超え、過去に忘れてきた思い出を、自分の胸に取り戻した。初恋の人に再会したかのように。そして、メーテルは、私の前から去っていく。やはり、初恋の人は、過去の思い出でしかないのだ。
 
(以下、ネタバレ)








「メーテルの旅」・・・メーテルは切ない長い旅をしている。「私に言えることは、ただ、私の旅は長いと言うことだけ。」。あまりに切ない。泣いた。

「惑星こうもり」・・・最初は、回数稼ぎのサブシナリオかと思っていたが、そうではなかった。「あなたの気持ちを確かめる最後の星」。鉄郎の迷いが更に深まる。ホテルから終着駅の星が見える。

「青春の幻影 さらば999」・・・メーテルが思う。「いよいよあなたの旅が終わるときがきたわ。そしてあなたの本当の勇気が試されるときが。」。鉄郎はメーテルを頼ろうとするが、メーテルは「生涯の選択に、他人の言葉は無用よ」と突き放す。「私はいつでもあなたの味方・・・」。

 すべてが終わった。メーテルとの別れの時。メーテルは少年の心にある幻影か・・・メーテルは他の少年とまた旅に出る。少年の頃心に抱いていた「愛情」それがメーテルなのか。そして、少年が独り立ちした瞬間、メーテルは心の中から消えていく。こうして大人になっていくのだと。

 メーテルも昔は優しい両親の元で育ったのだ。しかし、母プロメシュームは永遠の命を欲し、機械化帝国を作り、家族は崩壊した。

 自分が過去に忘れてきた思い出、今日、しっかり受け取った。心の中にいつも抱いていた切ない思い、すべてあふれ出してくる。本当に万感の思い、涙が止まらない。

 メーテルは、まさに自分の理想そのものだった。子供の頃から大好きだった、でも、決してもう会えない「過去の人」だと思っていた。今回、DVDで全話見ることができて本当によかった。まるで、自分が懐かしい過去に戻ったかの様な、そんな思いだ。10月から見始めて約3ヵ月、とても長い旅だった。この旅は、自分の人生にとっての大きな分岐点となった。これからも人生という長い旅は続く。1本のレールが果てしなく続くのか、それとも、いくつもの分岐点を通っていくのだろうか。

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